〜どきどきお料理クッキング!(真)〜





    ひょんなことからカレーを作ることとなった、ココ&アイリスの全米震撼即席A.I.エプタッグ。

   材料を投入した鍋を火にかけて、数分が経過した。



     ※キーアイテム【読者様の声】がオート使用された!



   (ココ!そこでカレーのルーを入れるんだッ!!)

   「うわわっ!今の何っ!?」

   「?どうかしたのですか、ココさん」

   「今、遥かなる時空を越えて力強いメッセージが青いイナズマのように!」

   「少し落ち着いて下さい。言ってる意味がさっぱりわかりません」

   「ええっと、とにかくここでカレーのルーを入れればいいんだって!」

   「カレーのルー?」

   程なくして、アイリスは棚の中にカレーの写真がプリントされた長方形の箱を発見した。

   「あっ、きっとこれだよアイリスちゃん!」

   「ええ、箱の裏の説明書きを読んで確信しました。この物体で間違いないようです」

   ルーは投げられた。鍋の中が、思い描いていた色に彩られていく!

   「手応えありです……!」

   「うんうん!あっ、でもねアイリスちゃん、ここに隠し味を加えるともっと美味しくなるんだよ!」

   「隠し味?」

   「うん!TVでカレーにお味噌を入れると美味しくなるって言ってたよ!」

   (隠し味は少しの量でいいんだーッ!!)

   「うわわわっ!またっ!?」

   「……今度は何ですか?」

   「隠し味のお味噌はちょっとでいいんだって」

   その後も謎の声に導かれるようにして料理は進行し、ふたりのカレーはついに完成の時を迎えた。

   何処からともなく中島みゆきの名曲が流れ始めた、ような気がした。

   「で、出来た、のかな?」

   「おそらくは。味見してみますか?」

   「うっ、うん。それじゃあこれ、アイリスちゃんの分」

   「お玉?」

   「うん。ふたり一緒に、せ〜ので味見しよう!」

   「その行為に何の意味が……?まぁ、別に構いませんが」

   「うん!じゃ、せ〜のっ!」

   「せーのっ」

   はぐっ。

   …………。

   「「美味しい……!!」」

   ココとアイリスの声が、見事にシンクロした。それは料理に関する機能を持たないロボットふたりが、

   この世界に小さな奇跡を生み出した瞬間であった。

   「すごいすごい、大・大・大成功だよ!!」

   大はしゃぎのココ。

   「ええ、会心と言って差し支えない完成度でしょう」

   肩の荷がおりたアイリスも柔らかい笑みを浮かべる。

   「これで、ミッション・コンプリートですね」

   「ううん、まだだよ」

   「えっ?」

   「ホントのミッション・コンクリートは、このカレーを食べてみんなが笑顔になってくれてから!

   料理は、食べてくれる人のためにあるんだから!」

   「ふふっ、それもそうですね。残念ながら微妙に間違えていますが」

   「何が?」

   「いえ、何でもありませんよ。……さぁ、ココさん!」

   「うんっ!」

   愛羅ちゃんに、RUNAちゃんに、さくらちゃんに、守璃ちゃんに、音夢ちゃんに、ユズちゃんに、

   そしてお兄ちゃんに。カレーの完成を待ち続けていてくれた大好きなみんなに向けて、

   ココはありったけの大きな声で呼びかけた。

   「みんなーっ!美味しい晩ごはんが出来たよーっ!!!」



      ‐おしまい‐







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